少年は友達と近くの荒川に遊びに行きました、川の原っぱで遊んでいるとダンボールの箱に子犬が１匹居ました
よく見るとこの子犬はまだ目に膜が掛かっていて当然まだ目が見えない状態でした。
少年はこの子犬を家に連れて帰る事にしました、親に怒られるかも知れないけどこのまま見過ごせなかった少年は子犬をTシャツのお腹の中に子犬を入れて家に連れ帰りました・・・
恐る恐る親に相談したところ、親は家にはもう２匹も（秋田犬とミックス犬）居るからちょっとこれ以上犬を増やすのは難しいけど里親が見付るまでなら家で見てあげようと言うことになりました♪子犬の名前は「タイスケ」に決めました！
このタイスケは非常に賢くまだ目も開かないのにオシッコがしたくなるとクゥーンクゥーンと教えるのです！ですから真夜中でも何時でもタイスケが鳴けば表に連れて行きました、タイスケは粗相した事が無いのです♪
やがてタイスケも目も明き歩けるようになったので家の前を歩かせていると歩いて10分位の所に住むおばさんが来て、あら可愛い子犬ねぇ♪と少年に声を掛けて来ました、少年は子犬の説明をして里親を探してる事を言うとそのおばさんは、あら私「子犬が大好きなの♪」是非家に貰えないかしら？と言ってきました。そのおばさんは少年のお父さんと話をしてタイスケはその人の家に貰われる事になりましたが、タイスケはまだ小さすぎる為もう暫く少年の家で育ててから譲る事になりました。
生後2ヶ月位になったタイスケはいよいよあのおばさんの家に行く日が来ました・・・少年はタイスケと過ごした日々を思い出すと本当は手放したくは無いのですが仕方ありません。少年は泣きました、そのおばさんの前でも泣きました。おばさんはその少年を見たおばさんはいつでも遊びに来てね♪と言ってくれましたが子供心にも遠慮が有った為、早々は会いには行けません。
タイスケが貰われていった家の直ぐ側に親戚のおじさんが住んでいるのでタイスケの様子を聞くと、良い返事は聞けませんでした、あのおばさんはタイスケを貰ってから1度も自分では散歩をしてあげたことがなかったそうです・・・散歩は全て近所の子供任せで、その子供達もタイスケがまだ小さいからおもちゃ半分で散歩させてるだけですから飽きたらタイスケは散歩をしてもらえないのです・・・
少年はそのおばさんに何で自分で散歩させないのか？と訪ねると家には赤ちゃんが居るから目が話せなくて、でも散歩は近所の子供がしてるし散歩できなくても庭で遊んでるから大丈夫だよ♪と答えてきました・・・
少年はそれ以上突っ込むことができませんでした、やがてタイスケも大きくなり近所の子供達ももうタイスケの散歩をしてくれるくなり、タイスケは庭にただ繋がれる生活になってしまいました・・・
少年はタイスケが余りに不憫に思いチョコチョコとタイスケの散歩をするようになりましたが、おばさんは余り散歩に来られてもおばさんも忙しいから2週間に1回位にしてくれないかなぁ？と・・・・
仕方なく少年は散歩も諦めました・・・
タイスケは散歩にも行けない為に排便が大変ですタイスケは非常に賢い為に排便をするにも繋がれたリードいっぱいにがんばって家の庭を汚さないように表まで出て排便していたのです。が・・・
おばさんはタイスケのリードを短くして表でも排便をさせないようにしたのです、ですからタイスケは仕方なく家の庭で排便せざる得ないのです。暫くするとそのおばさんはこの犬が来てから家が臭くなったといい始めたのです。
それから暫くすると親戚のおじさんがそう言えば最近タイスケの姿見えない気がするぞと少年の家に言ってきました。
少年は急いでタイスケの家に言ってみるとおばさんが出てきてこう言いました、あの犬が居ると庭が汚れて臭くなるから実家に預けたと・・・・
その人の家には実家なんか無いそうです、少年やその近所の人で問い詰めてみるとタイスケはやはり保健所に送られてしまっていました。もうタイスケはこの世には居なくなっていました。
少年はそのおばさんを、家族を恨みました、そして自分自身も、あの時あのおばさんの言った言葉に気が付いていれば「私本当に子犬が好きなんです」という言葉に・・・・
そして自分があの時タイスケを拾って来なければタイスケはもっと違う犬生が送れただろうと・・・・
その家族はある日突然夜逃げをすることになりましたが、誰一人その家族を気の毒がる人は居ませんでした、もちろん少年も、何しろタイスケはこの世に生命を受け、たったの半年余りで命を絶たれてしまったのですから・・・
少年はこの時から人を信じると言う気持ちをなくしています。大人になった今でも・・・・
タイスケ本当にごめんね
人間は犬や猫・他、色んな動物達をぺッットとして簡単に飼う事ができます、が・生き物はアクセサリーではありません散歩も必要だし排便もします。いくらオシャレにして歩いていても時には人前で排泄の後片付けもしなくてはなりません、
皆さんどうか自分が選んで連れて来た生命なんですからただのペットとしてではなく、家族としてその子の一生を大切に見届けてあげて下さい。
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