おむつの小説2

おねしょにも自分にも強くなろう!第18話『俺…。俺…』
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琉生は湯船につかると、すでに涙を溜めていた。              そして…        『貴之…ごめん!俺もおねしょするんだ…ほんとは早く言おうと思ったけど… 恥ずかしくて…』って涙を必死こらえて言う琉生に 『そっかぁ〜!!お前もなんだ。仲間だな!!』って笑う貴之。下を向き『実は俺もおむつしてたんだ。お前にいろいろ言っておいて…ほんとにごめん。そ、そ、それとな…貴裕君のおむつ取ったんだ俺…。俺…』って泣き貴之の顔を見れないでいた。       すると『いいよ!別に。泣くなよ!貴裕のおむつきつかっただろ?正直に言ってくれたら、俺のあげたのに。と言っても幼児用だけどさ』って苦笑いの貴之。 しかし琉生は笑うことは、おろか返事さえ返せずにいた。                      貴之は『琉生?辛い?今?』って聞いてきた。   俺は黙ってうなずく。  貴之は『俺もそうだったよ。琉生に見られた時。おむつ見られた時。でもさ!辛いのは一瞬さ!俺はお前を信用した。もちろん怖くて、笑われたら…バラされたら… どうしよう…って泣きそうだったんだぜ。でもお前は何も言わずに言わないと約束してくれた。その時、俺はよかった…って思ったんだ。だって隠したら学校でばれてないかビクビクするし、お前にいつもみたいに話せないもん』って言ってきた。でも俺は隠し続け騙し続けた罪悪感が取れないでいた。それにお漏らしのことは言ってない。言ったらなんて言うかな…チビルだけでも、昼間も赤ちゃんと変わらない物着けてる俺に貴之は…。貴裕君と変わらないもんな…とそんなことばかり考えていた。                       でも強くなりたい…   こいつみたいに…    俺も…         俺はクラスでは誰にも負けない自信があった。それなのに、今は貴之に負けてる。それだけはくやしかった。                       そして言おうとしたら、『いつまで入ってるの?ご飯冷めるよ!』っておばさんがガラス越しに言う。  『もう上がるよ!行こうぜ琉生。続きは部屋でしようぜ!』って笑ってくれた。            俺は不安で仕方ない。  それにできればパットかおむつが欲しかった。               出ると『母さん?琉生と大事な話あるんだ!部屋で食べちゃダメ?』って言ってくれた。『いいけど何かしら?気になるわ〜』って笑って言うと『なんだっていいだろ!!うるさいなぁ!男同士の話し合いさ!男には男の悩みがあるんだよ!』って言うとニカっと笑って俺の顔を見た。    おばさんは『じゃぁご飯運んでおくから…』と言ってくれた。                    パンツを穿いて服を着て部屋向かう。足取りが重い。もうトイレに逃げれない…            部屋に入るとご飯が用意されていた。       俺は不安で箸はおろか、貴之の顔をまともに見れないでいた。        『た、貴之…お、お、俺…』これから先がなかなか出ない。すると『なんだよ!俺は何聞いても驚かないし笑わないぜ!』って貴之。しばらくの沈黙…    俺はつい『おむつくれ!お願いだから…』って言った。                       俺はほんとはちゃんとチビルことを説明するつもりでいたんだ。でも…。言いにくいのと、時間が経つにつれお漏らししないか…不安になってしまった。俺は言うと同時に号泣し泣き崩れるしかなかった。 貴之は何も言わずに『いいよ!』っておむつを出してくれた。しかし穿けずにいた。貴之は泣き崩れる俺に何も言わずにいた。      ただ泣き崩れる俺。   すると貴之が『俺がいたら穿けないか?外出てようか?』って言ってくれた。 俺は黙って頷いた。                           でもほんとは貴之に見られるのが恥ずかしくて穿けないのもあったけど、ほんとはそれ以上にそれを見た貴之の言葉が怖くて、怖くてたまらなかったんだ。              外で待つ貴之は『あいつも…』と思っていた。               しばらくすると貴之がノックして『いいか?』と聞いてきた。『うん』と言うと入って来て『落ちついた?』って言う。俺は『ごめん…』と謝る。貴之は何も言わない。俺はその沈黙に耐えられずつい『なんで何も言わないんだよ!!どうせ赤ちゃんとか思ってんだろ!』と言ってしまった。             貴之は『別にそんなこと思ってないよ。ただ少しビックリしただけさ。それに…』と言った。俺は口調を荒げて『それになんだよ!!』って言ってしまった。             貴之は『ほんとのこと言うと知ってたって言うか… もしかしたらと…』言った。                       俺はショックでまた泣き崩れるしかできなかった。
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