2005-07-23 【ヒーロー】 千葉が震源地の大きな地震があった。 私の職場であるスーパーは千葉に程近い埋め立て地に建っているため、かなり揺れた。 私はそのとき下りのエスカレーターに乗っていたのだが、最初の縦揺れのときは地震だとは思わず、エスカレーターの不具合かと思った。 これは整備室の人に連絡しようかと思った矢先、ドカンと大きく揺れた。 エスカレーターは止まらなかった。 丈夫だなと感心するべきなのか、危険だと憤るべきなのかよくわからない。 一時騒然となったが幸い事故もなく、その後は売場の復旧にとりかかった。 倒れた什器があったのでそれを直していると、隣の子供服の専門店の女性店長と店員さんが歩み寄ってきた。 「あのー、これどこかから飛んで来たみたいなんですけど…」 手にしていたのは「ウルトラマンネクサス」のダンボール製の看板だった。 どうやら柱の上部に取り付けていたそれが地震ではずれ、そちらへ滑り込んだらしい。 受け取る際、お詫びを述べた。 「すいません、ピンチだと思ってそちらへ駆けつけたんでしょうけど・・・かえって迷惑かけてしまって・・・よく言っておきますんで・・・」 さすがは正義のヒーロー・ウルトラマンだ。 地震という危機にいてもたってもいられなかったのだろう。 女性の店員さんしかいないお隣さんへ天から舞い降りたに違いない。 だがいかんせん、うちのウルトラマンは二次元でしかなく、その行動が裏目に出てしまった。 二次元のヒーローに現実の危機を救うことはできない。 だが、その気持ちは私にはよくわかったし、先方にもそれを伝えたので彼のその行為は多少は報われたことだろう。 そのウルトラマンのボードは廃棄した。 なぜなら時代は「ネクサス」から「マックス」へすでに移り変わっているからだ。 ヒーローらしい最期だった。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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