2005-10-25 【洗面所】 実家に来ている。 私が帰宅したとき父は不在で、母が一人で出迎えてくれた。 帰ってくるなり母が「洗面所を見ろ」と言うので見てみると、床や壁、そして流し台に至るまで全てが新しくなっていた。 特に壁はそれまでこすると細かいものがポロポロ落ちるような素材の壁紙だったのだが、今回のプチ・リフォームで落ち着いた色調の板張りに変わっていて、私もとても気に入った。 「いいじゃんいいじゃん!」と眺めていると、母がこのリフォームに関するエピソードを話してくれた。 主役は父だ。 最終的には知り合いのツテの業者が請け負ってくれたのだが、「できることは自分でやろう」と父は業者が来る前に洗面所の壁紙をはがし始めた。 ポロポロと剥がれ落ち、細かい破片が宙を舞う様子を見た父はこう思ったらしい。 「これはもしかしてアスペストじゃないのか…?」 そう思い始めたら頑固な父だ。 母がいくら「そんなはずない!」と力説しても聞く耳持たず、「そうに違いない!あぁ気持ちわりい!」と作業をやめてその場を離れてしまった。 と思ったら数分後、父はこんな出で立ちで現われてそれでも作業を続けたらしい。 ウィンドブレーカーの上下でフードを被り、口にはマスク、手には軍手、足には長靴 父なりの「完全防備」なのだろうが、まあその心情を察することもできるのだが、いくらなんでも長靴はないだろうと思う。 室内で長靴はないだろうと思う。 濡れる要素は全くないわけだし、飛散するチリ状のものを防ぐという意味では大きく口の開いた長靴はまったくの逆効果だと思う。 そんな格好で汗だくになって作業する父を、後から来た業者の職人たちは笑い飛ばしたそうだ。 「アスペストなわけねえだろ!」と。 帰ってくるたびにネタを提供してくれる父に愛を感じる。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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